活動報告

2020/10/12

決算特別委員会局別質疑(交通局)

決算特別委員会、局別質疑最終日。

交通局に対して、以下の質疑を行いました。

●混雑対策の取組について

●京都カードに関連した割引乗車券の見直しについて

●営業係数に関する市民周知とそれを活用した利用促進について

質問の詳細は以下です。

【混雑対策の取組について】

①コロナ渦の中で不要となった混雑対策事業も沢山あったかとも思うが、令和元年度の混雑対策の取組について。

②令和元年度の予算、執行率

③今後、どのような取組を進めていかれるのか?

④コロナ渦でお客様が少ない今だからこそ、回復後の検討が必要であるが、見解はいかがか?

⑤海外観光客が戻ってきた後、「観光系統」と「生活系統」をわけるという議論も進むかと思う。観光地と言われる場所にも、多くの市民が住まれており、観光地と移住地の線引きは難しい。系統を分けるのではなく、交通量の多い路線はダイヤを増やす等の工夫で混雑を解消するという視点が必要かと思うが、見解はいかがか?

【京都カードに関連した割引乗車券の見直しについて】

①割引乗車券の見直しについて昨年度の産業交通水道委員会や予算委員会において,寺田議員が提案した「京都カード・京都ポイント」に関連した質疑の中で,割引乗車券見直しと方向性として、「市民を中心とした利用頻度の高い方」と「そうでない方」との間でメリハリをつけた制度転換への提案を行っている。(手法としては、IC カードによるポイントサービスを導入し、バス・バス無料乗継を目指す)割引乗車券の見直しをする事となった背景と、「京都カード」との関係性について

(答弁

≪割引乗車券の見直しの背景≫

・ 一日券などの安価な割引乗車券が占める割合が高く,一人当たりの運賃が低くなっている。

・ 観光客の増加による市バスの混雑

・ 磁気カードやそれに対応した機器類の供給が縮小してきている。

≪京都カードとの関係性≫

・ その様な中,令和元年9月に寺田議員からICカードを活用した「京都カード」 の提案があり,その方向性は,交通局が抱える課題に対する解決の方向性と一致している。

・ 交通局では市民のみを対象としたサービスは法的に実施できないが,「京都カード」は交通系サービスとの連携が不可欠であることから,全庁で構成する「京都カードワーキング」に交通局も参加し,協議を重ねている

。②この京都カードの提案の最大の目的は、「市民生活の利便性の向上」であり、「市民限定の利便性の高いカード」としての制度設計を、十分に模索する必要がある。交通局においては、市民のみを対象としたサービスは、法的に実施できず、引き続き、全庁あげての協議を全力で進めて頂きたい。この京都カードの方向性は、交通局が抱える課題解決の方向性と一致しているとの事であるが、今後の見直しの方向性についての見解はいかがか?

(答弁)

○ 磁気カードから,データ収集も容易なICカードへシフトさせる。○ 混雑対策として移動経路の分散化が期待できる,バス・バス無料乗継を割引の中心とする。

○ 市民を中心とした御利用頻度の高い方を優遇する制度とする。③イメージに近い他都市の取組事例はあるか?

(答弁)

〇群馬県前橋市の取組

④磁気カードからデータ収集も可能なICカードへシフトさせる事により、利用状況をビッグデータとして、本市に蓄積する事も可能に。そのデータを活用すれば、混雑対策や移動経路の分散化を図れ、路線・ダイヤ編成の検討などにも活用できるという、交通局にとっても、大変意義のあるカードになる。そして、この京都カードは、公共交通だけではなく、お買物や施設利用など、日々の暮らしの中で、市民の皆様お一人おひとりが利便性を実感して頂き、地域経済の好循環を生み出す取組。カードの創設については、全国的に普及が進んでいる交通系ICカードの機能を拡充し、市民向けに活用することや、マイナンバーカードを活用し、カードのICチップの空き容量にアプリを搭載することで新たなサービス機能を付加するなども視野に入れ、多面的な観点から検討を進めて頂きたい。具体的な検討状況はいかがか?

(答弁)

新たに構築するICカードによるポイントサービスのスキームを構築中。 しかし,コロナで厳しい中,設備投資に多額の費用を要することから,事業スケジュールについては,慎重に検討している。

⑤「市民を中心とした利用頻度の高い方」と「そうでない方」との間でメリハリをつけた割引制度への転換は進めるべきでありますし、交通局の経営改善にも大きく寄与するものである。 また,バス・バス無料乗継化は,移動経路の分散化に役立つだけではなく、乗り換えの抵抗感を抑制できるため,効率的な路線・ダイヤの編成にも繋がる。 コロナウイルスの影響により、大変厳しい経営環境にあることは理解しており、判断は難しい面もあるかと思うが,無料乗継も段階的に実施するなど工夫の余地はあるかと思う。「京都カード」 は、交通以外にも、地域の商業施設・文化施設への利用、敬老乗車症制度との連携を含めた健康長寿の推進など、日々の市民生活の幅を大きく広げてくれるものである。「京都カード」の早期実現に向け,都市計画局ともしっかり連携し、全庁を挙げて取り組んで行くことを強く求める。

【令和元年度 営業係数に関する市民周知とそれを活用した利用促進について】

①令和元年度21系統が黒字、63系統が赤字、来年度の数値見込みはいかがか?②営業係数公表の目的について交通局では、市民の皆様に市バスの現状を知って頂き、より一層ご利用頂く為に、市バス各系統の営業成績を表す「営業係数」を毎年計算の上、公表をされていますが、この営業係数を毎年公表されている目的についての再確認。

(答弁)

「市民の皆様に市バスの現状を知って頂くため」

③営業係数の市民の認知度について労力を使って公表して頂いている営業係数であるが、市民の皆様には、この数値の意味がしっかりと伝わっていないのではないかと思うが、市民の周知度については、現状の認識はいかがか?

④営業係数の公表方法市バスの時刻表の下部に記載をされているが、時刻表自体が時刻を見るツールの為、時刻がわかれば、それ以上の情報を探そうとするツールではないのではない。市民への周知徹底のためには、訴求方法の工夫が必要。時刻表への記載以外。

(答弁)

交通局ホームページ、市民新聞にも掲載

⑤この数値の公開は、市民の皆様に自分が乗っている系統が、赤字か黒字かを知ってもらい、市バス経営を応援してもらおうという趣旨での取組。市民の皆様にも、自分自身が市バスの経営者であるという意識を持ってもらい、市バス経営を応援してもらうという、市民意識向上の取組が必要かと思います。私の地元である国際会館前もそうであるが、市バスと民間バスが両方走っている地域は、どちらでもいいから早く来た方に乗るという考え方でバスを利用している人が多く、市バスを応援してもらうという意味で、市バスを選んでもらう努力が必要。市民意識向上の為に、この営業係数を、しっかりと活用するべきだと考えるが、見解はいかがか?

⑥交通の競合は、民間バスだけではなく、民間鉄道も競合。例えば、私の住んでいる岩倉であれば、市バスも、地下鉄も、京都バスも、叡山電鉄も、どの交通機関を選んでも、目的地に行けるという大変便利な地域。京都市内にも、このような地域や場所は沢山存在しており、選択肢が沢山ある時は、市民の皆様に、迷うことなく市バスと地下鉄を利用して頂き、京都市の交通経営を支えて頂くという視点が必要。競合機関からの、利用誘導に関しては、いかがお考えか?

経営状況を分かりやすく伝えるツールとして、この営業係数は更に活用できるので、訴求方法等については、更なる工夫を求めたい。市民意識向上の為に、公表する(市民に伝える)という覚悟を持って公表されたわけでありますから、その目的が達成されるよう、この営業係数をしっかりと有効活用して頂くよう、強く求める。